暁のサソリ
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今日からブログを始めます。よろしくお願いします。
タイトルバナー上の写真は、今から20年以上前に撮影したもの。上に全景を載せます。懐かしい銀塩写真。最近デジタル化したのですが、解像度は良くありません。今なら「比較明合成」とかで恐ろしく美しい星景写真を「創る」ことができますが・・・。
撮影データは残っておらず、たぶん1990年代中頃、日時は1月下旬の薄明時。レンズは左の樹木の歪み具合からすると28㍉?。Nikon FE を使った記憶があります。拡大すると多少は星々が見えると思います。平凡な写真ですが、忘れられない想い出があります。
この日(多分土曜日)、東海・甲信越は月も無く晴天でした。夕飯後、中央道に入って諏訪湖方面に向かいました。途中、岡谷JCT手前で和田峠か八ヶ岳方面か迷っているうちに諏訪湖PAに来てしまいました。そのとき急に「暁のサソリ」だ、と思いつき、仮眠のあと小淵沢ICから八ヶ岳高原道路へ向かい、県道の山道を登りました。
当時は重い機材(ε-160/EM-200など)を積んで「天体写真」に夢中でした。でも、仕事が忙しく、次第に手軽な「星景写真」に関心が移り、2001年獅子座流星群の圧倒的な光景を見てからは、写真を撮るためだけに遠征することはしなくなりました。肉眼ではとらえられない天体の姿を写すことは、たしかに楽しいことでしたが、むしろ肉眼で見る星々や風景に心引かれるようになりました。本当のことを言えば、趣味に費やすお金も、写真のセンスもなかったということでしょう。
深夜にもかかわらず撮影場所に人がやってきました。その方は清里に住む方で、夜明けまでの1時間ばかり長話をした記憶があります。彼も以前は天体写真に夢中だったようですが、今は止めたとのこと。退職後は都内から清里に移り住み、ときどきこのあたりに来て、星や富士を眺めているとのことでした。時間のある今より、「仕事が忙しいときほど、趣味に熱中できた」、と言っていたことが今も印象に残っています。
あれこれ話していたために撮影に集中できず、構図やレンズ選びなどはいいかげんなものになりました。ただ、冬場なのでレンズに灰式懐炉を付けることだけは習慣として忘れていなかったようです。
ところで、あのときなぜ「暁(あけ)のサソリ」だと思ったのか、最近そのことについて考えるようになりました(次回へ)。
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