飛驒一宮水無神社
父の遺したネガフィルムの中に、大雪の日に撮影された神社の写真があった。フィルムの状態は良くないし月日もわからないが、ネガ入れには昭和31年ごろとある。調べてみると、「飛驒一宮水無神社」だとわかった。右側に大杉が写っている。正面には肩に長いものを担いで歩いている人がいるが、それが何なのかはわからない。こんな雪の日に家族で神社に行くはずはないので、仕事中に撮ったのかもしれない。
最近知ったのだが、今年の5月3~6日、「飛驒一宮水無神社」の大祭が57年ぶりに行われるという(日枝神社の式年大祭については、以前に写真を載せた)。飛騨の各神社で行われる「大祭」の起源は、水無神社にあるらしく、HPにも詳細が記されている。
水無神社といえば、思い出すことがある。
晩年になって父が『夜明け前』を熱心に読んでいたことである。日頃小説の類いは手にしない父だったが、なぜかこの本だけは長い時間をかけて読んでいたようで、幕末・明治維新の細かな年表までつくったりしていた。国学や王政復古、明治維新への関心からだったのかもしれない。『夜明け前』の主人公青山半蔵は藤村の父正樹がモデルであり、彼は明治の初めに水無神社の宮司をしていたことがあって、小説にもそのことは記されており、神社には彼の歌碑もある。
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