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2019年10月

2019年10月16日 (水)

聖ザビエル天主堂

閉村の時間を気にしながら再び一丁目に戻り、
「聖ザビエル天主堂」へ急ぐ。

すでに夕暮れ。堂内に陽が差し込んでいる。
内側から照らされた薔薇窓は初めて見た気がする。

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その光の悪戯を堂内で確かめる。
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聖人像にも夕陽。
Meijimura 
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        入口にラテン語碑文がある。
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  自分なりの意訳に近いが、この天主堂建立の意義として、
  およそ次のようなことが書いてあるのだと思う。

              活ける真(
まこと)の神へ
   日本最初の伝道者 聖フランシスコ-ザビエルを讃えつつ

          西暦1890年(この天主堂を捧ぐ)
                         *AN DNI=anno Domini=A.D.
                        
*MDCCCXC=ローマ数字「1890」
             

今日の明治村散歩はここまで。

最後にもう一度帝国ホテル中央玄関の建物に立ち寄った。
喫茶室も閉じられようとしているらしい。
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                  写真はすべて拡大可


補足:
文語訳『舊新約聖書 引照附』 日本聖書協会 1974年*舊=旧
   新約聖書の「テサロニケ人への前の書」第一章第九節には、
 「活ける眞の神に事(つか)へ・・・」の文言があります。
  ラテン語では、servire Deo vivo et vero となっています。

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2019年10月11日 (金)

聖ヨハネ教会堂

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「帝国ホテル中央玄関」は明治村の最北(5丁目)にある。
ここから目的の教会のある最南の1丁目までひたすら歩く。

明治村には教会が四つある。

今回は「聖ヨハネ教会堂」と「聖ザビエル天主堂」へ行く。

「聖ヨハネ教会堂」(重要文化財 旧所在地:京都市)
この建物は村に入らなくてもいつも見えている

現役で仕事をしていたころ、職場からの帰り道に必ずその姿を見ていた。もちろん夏場のまだ陽の残る夕方だけなのだが、車を運転しながら尖塔部分が見える場所を通りかかると、一日無事に過ごせたことを感謝したくなったものだ。あたかも自分の家のように今もなお思い続けている教会。

南側の村外からの見慣れた姿。
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これもあえてモノクロの16mmで。
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2階が礼拝堂になっている。
天井の竹の簀(す)は京都の気候に合わせて使ったといわれる。

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大窓トレーサリー。
昭和9年の室戸台風で破損したが、明治村移築後に修理・復原。

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復原前のオリジナルと違うところがあるのだろうか。
でもこのデザインは簡素で美しい。光量によって印象も大きく変わる。カメラの露出を変えながら何枚も撮りたくなる。
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この日、村内に入ったのは午後2時過ぎ。
帝国ホテル中央玄関で長居をしてしまったので、教会巡りは時間不足になってしまった。次の「聖ザビエル天主堂」に行くために、急ぎ足で再び北入口方面へ戻ることにした。

参考:『博物館明治村ガイドブック』平成30年3月

 

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2019年10月 9日 (水)

帝国ホテル中央玄関

かの時に言ひそびれたる
大切の言葉は今も
胸にのこれど

         啄木『一握の砂 -忘れがたき人人-』

秋晴れ。久しぶりに啄木を読んでいたら、急に外に出たくなった。
自宅から歩いて秋の遠足「明治村」。昼過ぎのこと。
そういえば、啄木が母・妻子とともに初めて東京で家族生活をしたという家が移築されている。「本郷喜之床」(理髪店)の2階2間が一家の生活の場となった。
でもこの日はあまり寄り道はしないで、お気に入りの建物だけを見る。


北口(SL東京駅)から入場。まずは「帝国ホテル中央玄関」へ。

                    (写真は拡大可)
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「光の籠柱」と形容されているらしい。ほぼ灯籠。
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「意匠」にいざなわれた光と影が、さらに他の意匠を弄ぶ。
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たとえば夜、月の光はこの場所をどんな色合いに染めるのだろうか。
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絨毯に差し込む光。
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庇の意匠は今回はじめて見た。
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外へ出てからも、光の籠柱が気になって何度も振り返る。
或る懐かしさが急に込み上げてきて、どうしても去りがたい。
大切なひとと待ち合わせをしたことがある場所のように・・・
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喫茶室で時間を忘れてしまった。
慌てて教会へ向かうことにした。

参考:『博物館明治村ガイドブック』平成30年3月

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