坂口安吾 『復員』
昨日の新聞に川端康成と坂口安吾の「幻の作品」のことが載っていた。
ふたりの全集などに収録されていなかった小説が、あらたに発掘されたとのことだ。とくに安吾の『復員』は、文字数原稿用紙1枚ほどの作品で、1946(昭和21)年11月朝日新聞の「けし粒小説」という短編小説欄に掲載されていたものである。当時の紙面も紹介されており、全文をすぐ読むことができた。
復員した当時の父の姿を重ねつつ、何度も何度も読み返した。
「四郎」が受けとめた「ほのあたゝかいもの」とは何だろうか。そんなことを考えつつ、これはあの『堕落論』の要約にちがいないと思いはじめた。
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